FAQ

よくある質問

オープンアクセスについての質問

早稲田大学オープンアクセス方針(以下、本方針)とはどのようなものでしょうか。

本学の研究者等が論文等の研究成果をオープンアクセス化するにあたり、基本的な考え方をまとめたものです。

本方針により研究者は具体的に何をする必要がありますか。

論文等に掲載された研究成果のオープンアクセス化を進めていただくことになります。本方針はオープンアクセスの推進を推奨するものではありますが、義務ではありません。

本方針は誰に対して適用されるものでしょうか。

本方針の実施要領において、適用の対象となる「研究者等」について、以下のとおり定めています。

「研究者等」とは、原則、以下の者をいう。
1)研究活動を行う本学の常勤および非常勤の教員、研究員および職員
2)研究活動を行う本学の学生
3)研究費または本学の施設もしくは設備を利用して研究活動を行う者で上記1)、2)以外の者
本方針では『論文等の研究成果を、「早稲田大学リポジトリ」またはその他研究者等が選択する方法によって、可能な限り公開する』としていますが、出版社版や最終稿以外でもリポジトリへの掲載は可能でしょうか。

各研究者の判断で、出版社版や最終稿以外の段階でも「早稲田大学リポジトリ」に掲載することは可能です。ただし、出版社版や最終稿以外の段階でリポジトリに公開することで、ジャーナルに公開済と判断され、投稿できなくなったり、出版ができなくなったりするリスクがあります。研究分野ごとの取扱いについて研究者自身が十分に留意の上で判断してください。

本方針はあくまで大学の方針であり、共同研究など各研究者の置かれている状況によっては、個別的な判断を取っても良いのでしょうか。

本方針では、論文等の研究成果を「可能な限り公開する」ものとしており、義務ではありません。公開禁止期間(エンバーゴ期間)が設けられていたり、共著者から許諾を得られない場合など、オープンアクセス化できないケースもあり得ると考えています。

本方針と内閣府の即時オープンアクセス義務化の関係を教えてください。

内閣府の即時オープンアクセス義務化は、公的研究資金のうちの一部について、2025年度新規公募分から「査読付き学術論文(電子ジャーナルに掲載された査読済の研究論文(著者最終稿を含む))及び根拠データ」の即時オープンアクセスが義務化されるものです。

一方で、本方針は、即時オープンアクセス義務化の対象となる公的研究費受給者だけでなく、広く学内研究者全体に適用されるものです。

オープン&クローズ戦略に基づき、非公開とすべき情報は適切に管理した上で、論文等の研究成果については、可能な限りオープンアクセス化を進めていただくというものです。

内閣府による即時オープンアクセス義務化の対象となる公的研究費とは何でしょうか。

学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針の実施にあたっての具体的方策(令和6年10月8日改正 関係府省申合せ)によると、対象となる公的研究費は、「科学研究費助成事業(日本学術振興会(JSPS))」、「戦略的創造研究推進事業(科学技術振興機構(JST)、日本医療研究開発機構研究(AMED))」、「創発的研究支援事業(科学技術振興機構(JST))」とされています。今後変更になる可能性もありますので、最新情報は当該方策にてご確認ください。

即時オープンアクセスの「即時」とは、どの程度の期間でしょうか。

学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針の実施にあたっての具体的方策(令和6年10月8日改正 関係府省申合せ)によると、「即時」とは、「学術論文及び根拠データの学術雑誌への掲載(電子版としての掲載)後、公開禁止期間(エンバーゴ)がないこと」とされています。ただし、手続きに要する期間は機関によって異なるため、概ね3か月程度で公開されることが望ましいとされています。

根拠データの範囲を教えてください。

学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針の実施にあたっての具体的方策(令和6年10月8日改正 関係府省申合せ)によると、「根拠データ」とは、『学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針に示している「掲載電子ジャーナルの執筆要領、出版規程等において、透明性や再現性確保の観点から必要とされ、公表が求められる」掲載学術論文の根拠データをいう。Supplemental Data等の公表を前提としているデータであり、査読の過程等で求められるデータ等公表を前提としていないデータは含まない。』とされています。

即時オープンアクセス義務化において、研究室のホームページ等に論文を公開した場合、「オープンアクセス」になっているとみなせるのでしょうか。

学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針(令和6年2月16日統合イノベーション戦略推進会議決定)によると、「研究データ基盤システム(NII Research Data Cloud)上で学術論文及び根拠データが検索可能となるものとする」とされていますので、研究データ基盤システム上で検索可能なプラットフォームでの公開をお願いします。

査読付き学術論文及び根拠データを掲載する学術雑誌の規程等で、学術雑誌への掲載後、即時に機関リポジトリ等の情報基盤への掲載が認められていない場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針の実施にあたっての具体的方策(令和6年10月8日改正 関係府省申合せ)によると、「研究成果の発表にあたっては即時オープンアクセスの実施に最大限努めることとする。その上で、受給者が即時オープンアクセスの実施が困難な場合には、関係府省及び資金配分機関が整備するシステムを通じて、各年度の実績報告の際に、当該学術論文及び根拠データの即時オープンアクセスの実施が困難な理由を報告する。なお、困難な理由が解消された場合は、速やかに機関リポジトリ等の情報基盤への掲載を行うものとする。」とされています。

論文を公開する方法(ゴールドOA、グリーンOA)についての質問

オープンアクセスにするには、どのような手段がありますか。

機関リポジトリで公開するグリーンOAと、出版社のWebサイトで論文掲載料(APC)を払って公開するゴールドOAがあります。

ゴールドOAについてもう少し詳しく教えてください。

ゴールドOAの場合、学術雑誌など出版社のWebサイトに、OA論文として掲載する形となります。またその際、論文掲載料(APC)を支払わなければなりません。

なお、本学がその出版社とRead & Publishモデル契約を締結していると、論文著者のAPCが免除(または割引)される場合もあります。Read & Publishとは、「学術雑誌へのアクセス料(購読料)」と「論文著者が学術雑誌へ論文をOA出版する際に支払う費用」をセットにした契約モデルです。

本学におけるRead & Publishモデル契約の詳細については、以下のページをご確認ください。

APC支援にはどのようなものがありますか。

●Read & Publishモデル契約

本学がRead & Publish契約を締結している出版社の学術雑誌においては、APCが免除(もしくは割引)となる場合があります。
詳細については、以下のページをご確認ください。

●学術論文に係る補助制度

学術論文投稿にあたっての翻訳・校正料、投稿料・掲載料等を補助します。
詳細については、以下のページをご確認ください。

●ハイ・インパクトジャーナル掲載支援

インパクトの高いジャーナルに投稿論文が掲載された際に、それに係って発生した諸経費を補助します。
詳細については、以下のページをご確認ください。

自分の論文は、Read & Publishモデル契約でOA出版できる対象でしょうか。

出版社によって、対象資格や対象ジャーナル等が異なっています。
詳細については、以下のページをご確認ください。

リポジトリとは何ですか。

リポジトリは、知的生産物を電子的に保存して発信を行うためのインターネット上のアーカイブシステムです。研究開発を行う機関が管理する機関リポジトリ、学会や特定分野の研究機関等が管理する分野別リポジトリ、及び分野・機関に限定されずデータ全般を対象とする汎用リポジトリがあります。
本学では、機関リポジトリとして「早稲田大学リポジトリ」を運用しています。

早稲田大学リポジトリには何を登録できますか。

本学における学術的な研究の成果(論文、研究データ等)、本学が学位を授与した学位論文、本学の紀要および刊行物、本学で作成された教育資料などを登録できます。

研究成果をリポジトリに登録するにはどうすればいいですか。

早稲田大学リポジトリWebサイトの「コンテンツ登録方法」をご確認いただき、登録申請を行ってください。

早稲田大学への異動後に発行された学術雑誌に、前任校で執筆した論文が掲載されました。この論文は早稲田大学リポジトリに登録することができますか。

早稲田大学リポジトリは「本学において作成された研究・教育活動の研究成果物」を登録対象としておりますので、残念ながら早稲田大学リポジトリの登録対象となりません。

学外の研究者と共著で執筆した論文は早稲田大学リポジトリに登録することができますか。

著者の中に早稲田大学所属の方が含まれていれば、早稲田大学リポジトリの登録対象になります。

早稲田大学リポジトリに登録するにあたって、共著者の同意は必要でしょうか。

必要です。申請者が共著者全員にリポジトリ公開(複製権・公衆送信権)の可否を確認し、必要に応じて許諾を得た上で、登録申請を行ってください。

退職または他大学に転出した場合、早稲田大学リポジトリに公開した論文はどうなるのでしょうか。

著者が他機関へ異動しても、一度登録したデータを削除することはありません。また、早稲田大学リポジトリに登録した論文には恒久的なURL(HandleやDOI)が付与されるため、永続的なアクセスが保証されます。

学術雑誌論文をリポジトリに登録するときに注意すべきことはありますか。

学術雑誌に投稿した論文をリポジトリで公開するには、出版社のOAポリシーに従う必要があります。公開可能な版(「著者最終稿」あるいは「出版社版」)や公開禁止期間(エンバーゴ)などを確認の上、申請してください。

早稲田大学リポジトリでコンテンツを公開すると著作権は図書館に移転するのですか。

早稲田大学リポジトリで公開されてもコンテンツの著作権は、図書館に移転せず、元の著作権者(著者または出版社等)が保持します。詳しくは以下のページをご確認ください。

早稲田大学リポジトリへ登録するコンテンツにDOIを付与することはできるのでしょうか。

希望に応じてコンテンツにDOIを付与することができます。詳しくは以下のページをご確認ください。

論文の電子ファイルを持っていないのですがどうすればいいですか。

リポジトリへの登録には本文のPDFデータが必要となります。
原稿のデータ化・PDF化をお済ませになられた段階で登録申請をお願いしております。
なお、図書館ではデータ化・PDF作成の代行を行っておりません。

早稲田大学リポジトリに登録したコンテンツを削除することはできますか。

具体的な理由を明記してお問い合わせください。

早稲田大学リポジトリに登録したコンテンツの修正や変更はできますか。

具体的な理由を明記してお問い合わせください。

早稲田大学リポジトリでオープンアクセスにすると論文データベースにも収録されるのですか。

早稲田大学リポジトリに登録されたコンテンツのメタデータは、WINEおよびIRDB(学術機関リポジトリデータベース)に収集(ハーベスト)されます。さらに、IRDBを通してCiNiiやOpenAIR等の外部データベースにハーベストされます。これらのシステム間連携により、論文が国内外から広くアクセスされるようになります。

研究データマネジメントについての質問

管理・公開の対象となる研究データはどのようなものでしょうか。

管理・公開の対象となる研究データは、本学の研究者等が研究活動の過程あるいは研究の結果として収集または生成されたデータを指し、その形態はデジタル、非デジタルを問いません。また、数値、画像、テキスト等のあらゆる形態を含みます。
「早稲田大学研究データ管理・公開ポリシー」及びその解説に対象となる研究データの定義や公開についての記載がありますので、ご確認ください。

データ形式に指定はあるでしょうか。非デジタルの研究データ(試料、現地調査時の写真、フィールドノートなど)も対象となりますか。

公開・利活用の対象となるデータの形式に指定はなく、デジタル、非デジタルを問わずあらゆるデータ形式が対象となります。非デジタルデータの公開の場合には、写真を撮る、pdfファイルとして取り込むなど、何らかの方法でデジタル化してから公開してください。「早稲田大学研究データ管理・公開ポリシー」及びその解説に対象となる研究データの定義の記載がありますのでご参照ください。

データだけでは数値の羅列でしかありませんが、それでも良いのでしょうか。

測定方法、測定時期、測定場所等のデータ取得情報、メタデータもあわせて作成・保存いただくようお願いいたします。

データマネジメントプラン(DMP)、メタデータとは何でしょうか。

●データマネジメントプラン(DMP)

研究過程において、どのような種類のデータを、誰がどのように取得し、どのように管理・利活用するかなどについて整理した研究データ管理計画書がDMPです。研究者による研究データの適切な管理や効率的な研究進捗の把握を主な目的として、研究者や研究プロジェクトをマネジメントする者がDMPを作成します。

●メタデータ

管理対象データを説明するための情報から構成されるデータがメタデータです。研究データの名称、研究データの説明、研究データの管理者及びその連絡先、研究データの所在場所、研究データの保存・公開・共有の方針等の情報を含みます。

メタデータの共通項目はありますか。

資金配分元で指定されている場合がありますので、まずは資金配分元にご確認ください。資金配分元で指定がない場合は、『「公的資金による研究データの管理・利活用に関する基本的な考え方」におけるメタデータの共通項目』を準用していただければと思います。

DMP、メタデータの作成方法を教えてください。記載例はありますか。

資金配分元で公開されている場合がありますので、まずは資金配分元にご確認ください。

DMP、メタデータは、いつまでに、どこに提出する必要がありますか。

資金配分元にご確認ください。

全てのデータの公開が必要でしょうか。

公開するか、非公開とするか、または限定的に共有するかは、「早稲田大学研究データ管理・公開ポリシー」及びその解説をご確認いただき、研究者ご自身でご判断いただくことになります。

必ず早稲田大学リポジトリで公開しなければならないのでしょうか。

必ずしも、早稲田大学リポジトリで公開いただく必要はありません。分野別リポジトリを公開先として選択しても問題ありません。

データを公開しなかった場合のペナルティはありますか。

ペナルティはありません。

データを公開しても、他の研究者にとって有用とは思えませんが公開する必要はありますか。

公開・非公開は研究者ご自身でご判断いただくことが前提となりますが、他の分野の研究者にとって有用という場合もあるかと思いますので、支障がなければ公開を推奨いたします。

研究データをリポジトリで公開するにはどうすればいいですか。

早稲田大学リポジトリWebサイトの「コンテンツ登録方法」をご確認いただき、登録申請を行ってください。

公開する場合、利用条件はつけられますか。

原則、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)から選択できます。CCライセンスについては、以下のサイトを参照してください。

研究データにDOIは付与されますか。

原則、付与します。リポジトリ登録申請の際に申し出ることにより、付与しないことも可能です。DOI付与については、以下のページをご確認ください。